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writer:こうどう 2025-02-04(Tue)  
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地鎮祭と上棟式 ─ホントに必要なの?─
writer:こうどう 2006-07-05(Wed) 雑記 
 カラ梅雨の気配すら感じられるここ数日でしたが、現場へ通じる道路とも林道ともつかぬ砂利敷きの小径は、先程降り出した雨が程よく湿り気を与えて、強い勾配の上り坂もいつもより走り易く感じられます。

 しっとりとやや重たさを増した小灌木の小枝が、道の両側からせり出していて、白い小さな花を付けていた木苺が、黄色や、中にはすでに赤みさえ帯びて、車を停めて手を伸ばしたい衝動を抑えてまずは現場へ。


木苺01木苺02木苺03



 こちらの工事現場は上棟式からおよそ一ヶ月が経ちました。

 工事床面積約63坪(1階、2階合計)ですから、お世話になる住宅としてはかなり大きいほうで、まだまだ大工工事の真っ最中。

 先頃めでたく美人の奥さんを迎えて、ハワイのお土産を沢山かかえて事務所に寄ってくれたS君も、若い嫁さんの為に、以前にも増して気合が入っている様子です。

 しかし現場監督曰く、工程表より遅れ気味だとのこと。

 お施主様が満足しておられるなら、ま、仕方ないかと、上棟式当日の笑顔が脳裏をかすめて私は了解。


 上棟式の事をこの地方の職人さん達は「タテメェ」と強い訛りで発音する事が多いのですが、正確には「建前─タテマエ」の事です。

 一般的には無事に棟木(むなぎ─建物の屋根部分の最上部に架かる横架材)が乗った事への棟梁(とうりょう─大工さんのチームリーダー)はじめ、職人さん達へのおもてなしが主な目的です。

 そのためにお料理やお酒、お祝いに来ていただいたお客様、親戚、近隣を交えてのお餅撒き、果ては御祝儀袋まで登場する事もあります。

 しかし、最近では随分簡素化されていますから、お料理の折詰、手拭などを全員に配って、今日の日の労をねぎらい、明日からの作業と無事故をお約束して解散となります。

 上棟式の是非についてお施主様よりよく相談を受けますが、省略して良いと私は思っています。


 一方工事に先だって真っ先に行われる地鎮祭は、その土地に宿ると言われるそれぞれの神々へのご挨拶なのだそうです。

 建築予定地に祭壇を作り、山海の恵み、大地の恵み等をお供えして、お施主様を中心に関係者全員で拝礼を行いますが、一連のセレモニーをおよそ30分位かけて執り行われます。

 宗教に対する考え方や、宗派の違いで形式はいろいろです。

 私はクリスチャンではありませんが、キリスト教の地鎮祭は、聖書の朗読と、私達でも知っている賛美歌を全員で合唱してしめくくりますから、クリスチャンならずとも気持ちの良いものです。


 家を新築するという事は大きな事業ですから、何かと不安はつきまといます。

 手抜き工事はないだろうか?

 使い易い間取りに出来上がるだろうか?

 予算内に収まるだろうか?

 どんなに時間をかけて計画を練ったつもりでも、漠然とした不安は皆さん共通にお持ちのようです。

 そんな気持ちも吹っ切れぬまま、神妙な面持ちで一同頭を垂れて厳かに儀式が始まると、

「いよいよ始まったんだ」

「よし、期待に応えるぞ」

と、お施主様の思いと私達の思いがひとつになる瞬間でもあります。

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